検察庁法改正案で得するのは誰かを考えてみる
5月8日に国会で審議入りした検察庁法改正案。
これに対し、ネッ
この中に
まず、検察庁法改正で影響を受けるのは、当たり前ですが検察庁で
では、そもそも検察とは何でしょうか。
検察と似た言葉に警察があります。
警察の役割はよく知られている
警察は、
検察庁では、警察から送致された事件について、検察官が自ら被疑
さらに証拠の不十分な
捜査を行い、収集された証拠を十分に検討した上で、検察は最終的
この「被疑者を、起訴するか起訴しないかを決定する権限」が検察
さて、起訴されるとはどういうことでしょうか。
起訴されると、起訴された被疑者は、「被告人」という立場に変わ
その後裁判を経て、有罪・無罪が決定されることになりますが、も
一方、起訴されなかった場合、被疑者に前科が付くことはありませ
言い方が少し悪いですが、どんなに悪いことをしたとしても、不起
このとおり、検察の起訴・不起訴を決定する権力は超強力で、他人
この力を使えば、極端な話、総理大臣を逮捕し、死刑を求刑するこ
過去に田中角栄首相が逮捕されたロッキード事件は有名ですが、あ
そのため検察には高い独立性が求められています。
さて、今回の検察庁法改正案の話に戻します。
改正案のうち、問題の火種となっているのは、「検察官の定年延長
例えば、検察庁のトップは「検事総長」ですが、この検事総長とも
ただ偉そうにしているだけで末端職員の数倍の額の年収を手に
この王様の様な立場が定年でもうすぐ終わるという時に、内閣(首
多少の要求であれば飲んでしまうので
この改正案が大批判の的になっている理由は、「検察の独立性が、
今回の件について事実を追いかけてみましょう。
話は令和2年1月31日に遡ります。この日「検察庁ナンバー2」
「定年退官する予定だった方を、『わざわざ』閣議決定してまで任
まずこの時点で多くの方が「何で?」と思うのではないでしょうか
驚くべきことに、内閣は理由を示していません。理由はないけれど
「あっそうなんですか。理由はないんですね~。」
とはなりません。
検察官は(改正前の)検察庁法で定年が63歳と個別に定められて
この日歴史上初めて、本来63歳の誕生日前日にあたる2月7日に
当然ですが理由はあります。内閣にはもっとこの人に検察庁にいて
内閣が黒川氏継続にこだわった理由はとても単純です。官邸ととて
黒川氏は内閣側の人間であり、部下に公文書書き換えを指示し(後
「検察を抑えれば、内閣が犯罪を犯してその結果人が死のうが罪に
このことに内閣は味をしめて、この無敵状態を継続させようとして
検察庁ナンバー2である黒川氏に引き続き勤務してもらい、引き続
逆に言うと、黒川氏が退職した後の後任者は「内閣側の人間ではな
(後任者も内閣側の人間であれば、わざわざ黒川氏を延長させなく
さて、このまま内閣の思い通りに法律が改正されるとどうなるでし
検察が内閣の思い通りになるということは、つまり、「総理大臣が
どんなに悪いことを裏で行おうが、人が死のうが、自分は関係ない
裏を返すと内閣内の少なくとも誰かは、このままだと起訴されるか
これだけあからさまに独裁者への道を作ろうとされてしまえば、批
また、今回改正案は内容も問題視されていますが、改正の過程もす
元々この検察庁法改正は、国家公務員法改正で国家公務員の定年が
つまり国家公務員法改正は、この度の検察官の定年延長の根拠
それを指摘された内閣の言い訳がまたすごいです。
「口頭手続きで解釈を変えた」というのです。
そしてその「解釈変更手続きの記録はない(つまり議論すらしてい
誰しもがまた思うでしょう。「何で変えたの?」と。
このロジックで国民の批判をかわしきれると思ったことがまずすご
「上級国民の俺たちの決定を、国民はどうせ止めることはできない
「しばらくはうるさいが、どうせすぐ忘れる。」
と思っているということです。
そして実際にそうなるかもしれません。
そんな中、「強い権力に対しては、どうすれば歯止めをかけること
多くの方がそう考えた結果、初めのツイートがどんどん拡散してい
もちろんツイートには法的な権限はありません。ただ声をあげるだ
ただ、昔はこのように声をあげるということすら、我々国民には許
この声を大きなうねりに変えて、最終的に王様(と勘違いしている
私は「#検察庁法改正案に抗議します」。